しばらく前のことだが、ある日、トラムを待っているとき、背中に奇妙な人影を感じた。
チューリッヒの街というのは、浮世離れしたモノや人に出会うことがしばしばあるので、まあ、その一種かと思い振り向かずにトラムに乗った。
帰り道。今度は、トラムの窓からその人々を見た。
喉が痛いらしい。
タミ―さんの喉は、蛇に閉めつけられて、声が出ない。彼女のお友達は、ガラガラのしわがれ声 Hoarse voice。喉の中で子馬が暴れているのが原因だ。もうひとりのお友達は、喉にカエルがいる Frog in his throat。やはり、辛い。
こんなとんでもない恐怖の苦痛をもたらす珍獣を退治するには、ただの喉飴ではダメ。
「メブカイン ソア スロート レムディ MEBUCAINE SORE THROAT REMEDY 」は、あなたの喉を平和にするために登場した。
よし。どんなにパワフルなドロップスであるか、効用効果の高さを強烈なビジュアルインパクトで訴求しよう。表現方法は、やっぱりシュールだ。
そう決定された方に、お会いしてみたい。
スイス、バーゼルにヘッド・クオーターを置く、国際企業、製薬・バイオテクノロジーの先端を走るノバルティス社のシリーズ広告。
キャンペーンタイトルは、エスケープ・ザ・マウス・ホラーズ Escape the Mouth Horror’s。
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Brand : MEBUCAINE SORE THROAT REMEDY
Advertising Agency: Saatchi & Saatchi, Cape Town / Geneva
Executive Creative Director: John Pallant
Creative Director: Anton Crone
Art Director: Larissa Elliott
Copywriter: Alice Gnodde
Illustrator: Am I Collective
Photographer: Jillian Lochner
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