恐怖の花粉。ノバルティスの鼻の薬

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初めて東京へ出張したスイスの青年が戻ってくるなり、眼を丸くして私に聞いた。
「どうして、マスクをしている人があんなにたくさんいるの?」
なるほどね。彼がでかけたのは、確か冬ではなかったはずなので、そうなると春だったのだと思う。

幸い私は花粉症に悩まされたことがないが、インフルエンザの予防から花粉症対策まで、そう言われてみると、真夏と初秋以外、日本人の国内マスク率はとっても高いのかもしれない。

チューリッヒで花粉が舞う頃、マスクをしている人を見たことがない、ような気がする。そもそもマスクをかけている人は、病院や研究室にしかいないのではなだろうか。あとは、有名なテクノ&ダンスのフェス、ストリートパレードの仮装コスチュームでたまに見かける。

その代り、鼻を水で洗う人はたくさんいる。そういうちょっとした道具がある。洗面器に熱いお湯を張ってハーブを溶かし、頭からタオルを被って湯気を吸いこんでいるのも見たことがある。これらは風邪対策なのだが、どちらも効く、と言っていた。

長い冬が過ぎ、トラムの走る道路脇にも色とりどりの草花が咲き始めると、この街には世界のどこよりも美しい季節が到来するように思う。

しかし、深刻な花粉症の人には、スミレもチューリップもポピーも、こ~んな恐い顔をして迫ってくる。その問題、解決します。というノバルティスの鼻の薬の広告。

イメージ広告と言わず、発想豊かなブランド訴求と言うべきなのか。
4つの国語を持つスイスの、文脈を超えた花粉症対策アプローチ、恐怖シリーズ。Take the scare out pollen.

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Otrivin: Scary

Take the scare out of pollen.

Advertising Agency: Advico Y&R, Zurich, Switzerland
Creative Directors: Dominik Oberwiler, Martin Stulz
Art Director: Michael Gallmann
Copywriter: Patrick Bucher
Graphic Designer: Olivia Gnani
Illustrator: Michèle Aschmann
Photographer: Felix Streuli

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