クレスタ・チェア CRESTA CHAIR スイス・デザイン賞展 2013-2014

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家具、ファッション、コミュ二ケ―ション、インテリア、デザインリサーチ、テキスタイル、プロダクト。2年に一度、この7つの分野の優れたデザインワークを讃える「スイス・デザイン賞 Design Prize Switzerland」の展覧会が昨年11月からスイスで開催されている。

同賞は、1991年に設立され22回を数えるが、今回は、アムステルダムの名門サンドベルグ・インスティチュートSandberg Instituteの副学長リースベス・イント・ホウト Liesbeth in’t Hout、ヘルツォーク&ド・ムーロンHerzog & de Meuronのシニアパートナー アスキャン・メルゲンターレAscan Mergenthaler、プロダクトデザイナーのジャスパー・モリソン Jasper Morrison など国内外から5名を審査員に迎えた。

エントリーは、スイス及び海外で活躍するデザイナー、プロジェクト、企業、大学などから。スイスで作られ市場に流通した製品もまた同様に資格を持つ。

選考基準は、デザインとしての質の高さ、美的一貫性、社会性、革新的ビジョン、経済的価値、そして、サステナビリティ。これらの要素を全て兼ね備えていることを条件とする。

各賞及びノミネート作品の詳細はサイトからご覧いただくとして、ここでは、家具部門での受賞作品、クレスタ・チェアCRESTA CHAIRをご紹介したい。

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© Design Preis Schweiz

少女ハイジの世界にも登場する、素朴な手造りの椅子や家具。アルプスの山小屋やホテル、レストランでよく使われているスイスではお馴染の木工製品だ。
クレスタ・チェアは、これらスイスの伝統的なアルペンスタイルをベースに、最新の木材加工技術とモダニズムをブレンドしてデザインされたと言う。

古くから家具に用いられるスイスの松の木で作られたのかと、デザイナーのヨルグ・ボナーJörg Boner氏にお尋ねしたら、座面からバックへ流れるしなやかな曲線を描き、椅子に求める安定した高い強度を得るために、より硬く、弾力性に富んだトネリコを選んだと語ってくださった。将来的には、異なる木材で製作するバリエーションも検討しているそうだ。

3つのパーツをフィンガー・ジョイントで構成。木の持つ安らぎと寛ぎの心地良さを、削ぎ落したデザインと精巧なハンドメイドで実現した。

4つの言語を持つユニークな山国スイスは、各地のオリジンの文化にドイツ、フランス、イタリア、レート・ロマニッシュのテーストが融合している。

山と森と湖。点在する中規模の国際都市。

クレスタ・チェアは、豊かな自然とマルチカルチャーをバックグラウンドに、スイスデザインの今、を感じるさせる美しい椅子だと思う。

今年は、日本・スイス国交樹立150周年を迎える。デザインの世界でも、両国の交流がもっと活発になっていく年であるようにと願っている。

受賞作品、ノミネート作品は、世界を巡回していく。
スイスでの展覧会は、首都ベルンから東へ電車で30分ほど、チューリッヒからは1時間弱の距離、ランゲンタールLangenthalで開かれている。

2014年1月26日まで。
https://designpreis.ch/

 

 

 

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