大聖堂のほど近く。旧市街ニーダードルフ Niederdorfの石畳をぶらぶら歩くと、時々のぞくお店がある。
シュテフィ・タルマン Stefi Talmam。
建築からタイポグラフィ、インダストリアル・デザインまで。かなり幅広く、スイス・デザインという概念があるが、彼女は、ファッションの系列でその先端を走っている一人として知られる。
コレクションは、靴とバッグを中心に、ウィンドーに並ぶ小物やアクセサリーのカラーバリエーションに意外性があって面白い。特に、ベースに使う皮とカラフルなハラコの組み合わせ。ユーモアと知性、機能性の配合具合がうまいのだと思う。
20世紀半ば以降、この国のデザインを革新してきた多くは、海外からスイスへと移って来た人々だった。シュテフィもまた、ヨーロッパとアジアの血を引く、コスモポリタン。
シャープでシンプルであったスイス・デザインの源流を汲み取りながら、ボーダレスな感性で時代を斬ってワーキング・ウーマンにフォーカスしているあたりが、多分とってもチューリッヒらしいのだろう。
主張の強いスイスの女性の間で人気を確立しているが、アメリカやアジアにもファンが多い。
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